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AA01 プレスカブ FI車 を全波整流化 ①

AA01 プレスカブ FI車 を全波整流化 ①

どんな回路になっているかを分析していく

この話は長くなると思う。何回になるかはまだわからないけどたぶん5回くらいに分かれると思います。

この図面はネットの海をさまよい、たまたま某所で見つけたものである。これが無かったら私の全波整流化は暗礁に乗り上げていたかもしれない。この画像をネットにうぷしてくれたニキには感謝しかない。
また、下記には整流やレギュレータの話が出てくるが詳細は割愛しているため、これらをもっと詳しく知りたい方は是非ネットで検索して知識を深めてもらいたい。

1、発電方式の分析と一般的な全波整流化

これを見てまず目が行くのがACジェネレータである。
右の図は一般的な小排気量二輪車で用いられることが多いACジェネレータを全波整流化する際に用いられる手法であるが、純正のコイルの片側はボデーアースされている。反対側はチャージ系、灯火系へ2回路線が伸びており、そのうち灯火系はコイルの途中から取り出されているのが一般的である。


通常灯火系へは部品点数の省略化のため交流のまま電圧制御されることなく電球へ直接給電されることが多い過電圧がかかると電球が切れてしまうため、球切れ防止用の簡単なボルテージレギュレータは有るようです。エンジン回転が上がってもある程度の電圧にしかならないコイルの巻き数で電気を取り出している。アイドリングで暗くボワーっとしかヘッドライトが点かないのはこのためである。

一方、チャージ系の回路はバッテリーを充電しその他の電装品へ給電を行うため電圧を制御し、交流から直流へ整流してやらねばならない。この直流へ整流するにあたり、半波整流ではマイナス側の波を破棄しており、せっかく発電した電気が無駄になっている。この捨てている電気を拾って有効活用するのが全波整流である。右矢印の図ではボデーアースがカットされており、そこへ元からあった灯火系の配線を繋ぎ変えてレギュレートレクチファイアへ接続している。

次に必要な電圧の制御であるが、蓄電池を充電するためには蓄電池が持っている電圧よりも高い電圧をかけてやる必要がある。アイドリングでこの電圧を確保するコイル巻き数にするとエンジン回転が上がった時や消費電力が少ない時にとんでもない電圧まで上昇してしまう。だいたい無制御でエンジン回転をリミットまで回すと40Vから車種によっては70vくらいまで出ることもある。これをレギュレートレクチファイアのレギュレート部が制御し、だいたい14V以上の電圧はカット=抵抗を通してボデーアースへ放流している。

ここで気を付けたいのは、車で使われているオルタネータと違い、二輪車で使われる永久磁石方式の発電機は自身で発電量が制御できない。全波整流化によって使える電力は増えたが接続する負荷(電装品)が増えなければ、作られた電気は熱に変換されて捨てられてしまう。この熱量があまりにも多いとレギュレートレクチファイアがパンクしてしまう恐れがある。なるべく負荷と発電量のバランスが取れるように、アイドリングで多少バッテリーから持ち出す位が実はちょうど良いのかもしれない。

2、AA01FI車の場合

さて、AA01の場合は図面を見る限りだとレギュレートレクチファイアへは1本しか配線が伸びていないように見えるが実際は2本通っている。そしてコイルは一本で灯火系の分岐線が無い。

これは一体どうしたらいいのか。全波整流器につなげるためにはその仕様に合わせなければならない。灯火系の手間が減っただけで、ボデーアースはカットする。

では灯火系は一体どうなっているのか?
次回は純正レギュレートレクチファイアの動作や電装系解説ができるといいな。